分析の記録

科学・人間心理の分析及び書評とその他雑記

書評・レビュー

悪魔のいる天国 星 新一 著

悪魔のいる天国 著者:星新一 出版:新潮文庫 発行:1975/07/29 評価:★★★☆☆ Amazonで詳細を見る ショートショート の名手・星新一による掌編小説集。 これだけの品質の高い作品を1048編も送り出したことは天才というしかないですが、その...

科学・数学 心理 人文・社会 日記・その他

プレゼントを貰ったときの反応と心理

プレゼントを貰った。それは5千円位のもので役に立つものではあった。しかしもちろん欲しければ自分で買うので、どうしても欲しいものではなかった。私はその時、「ありがとう」と言ったが、贈り主は全然嬉しそうじゃないと言って怒りだした。 そのとき私は、もちろん感謝しているがプレゼ...

書評・レビュー

醜い日本の私 中島義道 著

醜い日本の私 新潮選書 (2006/12) 中島 義道 ★★★☆☆ Amazonで詳細を見る 縦横に張り巡らされた電線やド派手な看板、商店から溢れる絶え間ない音楽に宣伝放送、こうした乱雑な風景は商店街や海水浴場など日本中至る所に見出される。 しかしそんな...

書評・レビュー

ムラサキ いろがさね裏源氏 柏木いづみ 著

ムラサキ いろがさね裏源氏 著者:柏木いづみ 出版:文春文庫 発行:2012/10/10 評価:★★☆☆☆ Amazonで詳細を見る 柏木いづみ著の『ムラサキ いろがさね裏源氏』は、大企業の会長子息・ヒカルのセレブリティかつ官能的な波乱の人生を描いた官能大...

書評・レビュー

ヒカル いろがさね裏源氏 柏木いづみ 著

ヒカル いろがさね裏源氏 著者:柏木いづみ 出版:文春文庫 発行:2012/02/10 評価:★★★☆☆ Amazonで詳細を見る 柏木いづみによる『ヒカル いろがさね裏源氏』は、容姿や財力など全てを備えた現代の光源氏、ヒカルを描いた官能大河小説。 幸福...

書評・レビュー

原始人 筒井康隆 著

原始人 著者:筒井康隆 出版:文春文庫 発行:1990/09/10 評価:★★★☆☆ Amazonで詳細を見る 筒井康隆著の『原始人』は、極めてスペクトルが広い、雑多な、本当に雑多な作品を集めた短編集。 原始人類の複雑な情緒の芽生えを描いた「原始人」、...

書評・レビュー

厠の怪 便所怪談競作集 東雅夫 編 京極夏彦他 著

厠の怪 便所怪談競作集 編集:東雅夫 著者:京極夏彦、平山夢明、福澤徹三、飴村行 他 出版:MF文庫ダ・ヴィンチ 発行:2010/04/21 評価:★★★☆☆ Amazonで詳細を見る 便所にまつわる怪談8編とエッセイ2編から成る、ダーティーな書物。 ...

書評・レビュー

トンコ 雀野日名子 著

トンコ 著者:雀野日名子 出版:角川ホラー文庫 発行:2008/10/25 評価:★★★★☆ Amazonで詳細を見る 第15回日本ホラー小説短編賞受賞作品『トンコ』を含む短編集。 食用豚の視点から人間を描くことで、醜悪な人間存在を浮き彫りにする『トンコ...

書評・レビュー

非道徳教養講座 平山夢明 著

非道徳教養講座 著者:平山夢明 出版:光文社 発行:2011/01/20 評価:★★★☆☆ Amazonで詳細を見る 『非道徳教養講座』は、謎の文芸雑誌『本が好き』で連載していたエッセイ。 人が死ぬ話と小学生レベルのシモネタが大好物なホラー小説家、平山夢...

書評・レビュー

どうかと思うが、面白い 平山夢明 著

どうかと思うが、面白い 著者:平山夢明 出版:扶桑社 発行:2011/06/03 評価:★★★★☆ Amazonで詳細を見る 週間SPA!に連載された、お下劣な日常怪話73編(2008年1月15日号~2011年4月26日号掲載分から)。 著名なホラー小説...

書評・レビュー

あげくの果て 曽根 圭介 著

あげくの果て (2008/10/25) 曽根 圭介 ★★★★★ Amazonで詳細を見る 第14回日本ホラー小説大賞短編賞、第53回江戸川乱歩賞受賞作家による、過剰に演出された世界の、完璧に練り上げられたトリッキーな3短編。

書評・レビュー

脳と魂 養老 孟司、玄侑 宗久 共著

脳と魂 ちくま文庫 (2007/05) 養老 孟司、玄侑 宗久 他 ★★★☆☆ Amazonで詳細を見る 養老孟司氏と玄侑宗久氏による対談集。その話題は、身体論(第一章 観念と身体)、社会システム(第二章 都市と自然)、日本人と日本文化(第三章 世間と個人)、脳...

書評・レビュー

平山夢明と京極夏彦のバッカみたい、読んでランナイ!

平山夢明と京極夏彦のバッカみたい、読んでランナイ! (2010/10/29) 平山夢明、京極夏彦 他 ★★★☆☆ 商品詳細を見る TOKYO FMの番組で繰り広げられた文芸界の2大怪人・平山夢明と京極夏彦の抱腹絶倒、奇想天外、痛快無比な対話を書籍化。【 amazo...

書評・レビュー

外套・鼻 ゴーゴリ 著

外套・鼻 岩波文庫 (2006/02/16) ゴーゴリ ★★★☆☆ 商品詳細を見る ロシアの小説家、ニコライ・ヴァシーリエヴィチ・ゴーゴリによる、卑小で無価値な下級官吏の不運を描いた『外套』(1842年発表)、および激しくナンセンスな出来事を真面目に書いた『鼻』...

書評・レビュー

無力感は狂いの始まり「狂い」の構造2 春日 武彦、平山 夢明 共著

無力感は狂いの始まり「狂い」の構造2 扶桑社新書 (2010/09/01) 春日 武彦、平山 夢明 他 ★★★☆☆ Amazonで詳細を見る 正気じゃない人間・出来事についての、ホラー小説家と精神科医による対談集。 鬼畜な事件の蒐集にシリアルキラーへの取...

書評・レビュー

お初の繭 一路 晃司 著

お初の繭 角川ホラー文庫 (2012/09/25) 一路 晃司 ★★★☆☆ 商品詳細を見る 明治時代の女工をモデルに、隔絶された製糸工場の淫靡な恐怖を描く、第17回日本ホラー小説大賞大賞受賞作。 あらすじ 12歳になったお初は、貧しい家族のため製糸工場に...

書評・レビュー

戦場の都市伝説 石井 光太 著

戦場の都市伝説 幻冬舎新書 (2012/09/28) 石井 光太 ★★★☆☆ 商品詳細を見る 戦争や内戦が現在も続く地域や、紛争の傷跡が今も残る場所では、怪談や都市伝説が数多く生み出される。人間の死体で肥え太った「ビクトリア湖の巨大魚」、いくら撃っても倒れない「...

書評・レビュー

或るろくでなしの死 平山 夢明 著

或るろくでなしの死 (2011/12/22) 平山 夢明 ★★★★☆ 商品詳細を見る 都市伝説的ホラー『或るはぐれ者の死』、近未来SF『或る嫌われ者の死』、醜い人間物語を描いた『或るごくつぶしの死』、ある家族の悲劇の物語『或る愛情の死』、地獄に生きる2人の奇妙な情...

書評・レビュー

サムシングブルー 飛鳥井 千砂 著

サムシングブルー 集英社文庫 (2012/06/26) 飛鳥井 千砂 ★★☆☆☆ 商品詳細を見る 恋人と別れた27歳の梨香は、一通の手紙を受け取る。それは結婚式の招待状で、高校時代の元恋人と一番の親友からだった。梨香にとってしこりを残したまま疎遠になった2人の結...

科学・数学

『ポアンカレ予想』の直感的理解と整理

『ポアンカレ予想』 単連結な3次元閉多様体は3次元球面に同相である。 は何を意味しているのでしょうか。 「単連結な3次元閉多様体」とは、穴がなく(単連結)、境界がない(閉じている)、3次元の図形(3次元多様体)のことです。そして命題は、その性質(単連結で閉じて...

書評・レビュー

100年の難問はなぜ解けたのか―天才数学者の光と影 春日 真人 著

100年の難問はなぜ解けたのか―天才数学者の光と影 新潮文庫 (2011/05/28) 春日 真人 ★★★★☆ 商品詳細を見る 宇宙はどのような形をしているのだろう?無限に広がっているのだろうか?それとも何らかの形があって端があるのだろうか?この問題の解決に繋が...

書評・レビュー

ビアンカ・オーバースタディ 筒井 康隆 著

ビアンカ・オーバースタディ 星海社FICTIONS (2012/08/17) 筒井 康隆 いとうのいぢ (イラスト) ★★☆☆☆ 商品詳細を見る 学園で「いちばん美しい、いちばん綺麗な女の子」ビアンカ北町、彼女は生物研究部に所属し怪しげな研究に一人没頭する。研...

書評・レビュー

神の棄てた裸体―イスラームの夜を歩く 石井 光太 著

神の棄てた裸体―イスラームの夜を歩く 新潮文庫 (2010/04/24) 石井 光太 ★★★★★ Amazonで詳細を見る イスラム世界の「性」を扱ったルポルタージュ。著者が身一つで人々の話を聞き・感じたことが、本作では纏め上げられている。それは、現地で働くこと...

書評・レビュー

穴らしきものに入る 国広 正人 著

穴らしきものに入る 角川ホラー文庫 (2011/10/25) 国広 正人 ★★☆☆☆ 商品詳細を見る 第18回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作『穴らしきものに入る』を含む短篇集。どれもいいアイデアだが、1つのアイデアのみで突っ走り、展開が少なく、飽きてくる話が多い...

政治・経済・産業

銀行監督、ECBに一元化

欧州委員会が、ユーロ圏の銀行を一括して規制する銀行監督一元化案を正式に発表。欧州中央銀行(ECB)に、金融政策を決定する理事会とは別の「監督理事会」を設置するという提案とのこと。監督業務は、公的資金の注入された銀行を13年1月から、大手銀行を同年7月に、14年1月からは...

書評・レビュー

怖い話 福澤 徹三 著

怖い話 幻冬舎文庫 (2011/08/04) 福澤 徹三 ★★★☆☆ 商品詳細を見る 怪奇作家福澤徹三による「怖い」話を集めたエッセイ集。ここでの「怖い」は、心霊的なものや都市伝説的なものに限らない。著者の独断により選ばれた怖い映画・本・絵画が批評され、著者の実...

日記・その他

養鶏場の話

【 ウィキペディア:養鶏 】 ここ最近、都市伝説がらみのエッセイ『 怖い話 (幻冬舎文庫) 』を読んでいるからか、昔の友人に聞いた話を思い出した。その話はけっして都市伝説ではなく、その友人自身が体験したこととして私は聞かされたが、別にその存在を確認したわけではない。それ...

書評・レビュー

怪談実話系ベスト・セレクション 京極 夏彦 他 著

怪談実話系ベスト・セレクション 文庫ダ・ヴィンチ (2012/06/22) 東 雅夫編 ★★☆☆☆ 商品詳細を見る 怪談実話と銘打っているものの、そうと思って買うとがっかりするかも。どちらかというと、スタイルの大きく異なる作家を集めて、怪談・奇妙な話・現実的だが...

書評・レビュー

セックスレスな女たち 衿野 未矢 著

セックスレスな女たち 祥伝社黄金文庫 (2012/07/25) 衿野 未矢 ★★★★☆ Amazonで詳細を見る 既婚者の40.8%が「レス」の時代、日本の夫婦は様々な理由で「レス」に陥っていく。その理由は、夫婦のプライベートな空間が持てないなどの住環境、残業・...

書評・レビュー

財務省 榊原 英資 著

財務省 新潮新書 (2012/06/15) 榊原 英資 ★★☆☆☆ 商品詳細を見る 金融ビックバンの端緒を開きミスター円と呼ばれた元大蔵官僚、榊原英資による財務省の実態。 立法・行政を、実質的に掌握する官僚。歳出・歳入・予算を支配し、全省庁の頂点に立つ財務省...

書評・レビュー

陽だまりの彼女 越谷 オサム 著

陽だまりの彼女 新潮文庫 (2011/05/28) 越谷 オサム ★★☆☆☆ 商品詳細を見る 現実的生活を送る二人の、微笑ましくも濃密で愛情表現豊かな恋愛小説。 苦くも濃密な中学時代を共に過ごした幼馴染(女子)に、主人公(男子)は十年ぶりに再開する。美しくで...

人文・社会

仮面

2012年7月31日の日経新聞にて「仮面の体験」なる、小説家 有吉玉青 のエッセイがあった。 有吉玉青 は、『不信のとき』や『悪女について』で有名な 有吉佐和子 の娘である。この「仮面の体験」では、ニューヨーク留学中、玉青が仮面劇を体験したことが語られる。 それはパフォ...

書評・レビュー

日本の15大財閥―現代企業のルーツをひもとく 菊地 浩之 著

日本の15大財閥―現代企業のルーツをひもとく 平凡社新書 (2009/02/13) 菊地 浩之 ★★☆☆☆ 商品詳細を見る 現代にまで系譜が繋がる現代的な視点から選ばれた以下の15大財閥の、勃興から戦後の動向、現在における企業集団の形成までがまとめられた書籍。 ...

政治・経済・産業

「メガバンクの実力」のまとめ

日本経済新聞において、2012年6月18日から6月22日まで連載していた「メガバンクの実力」のまとめ。 欧米銀行の失速と共に、世界で存在感を増しているように見えるメガバンク。それを、資産規模・収益力・市場価値、またいかなるリスクを抱えているのか、さらに規制強化(バー...

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  • 悪魔のいる天国 星 新一 著

    悪魔のいる天国 著者:星新一 出版:新潮文庫 発行:1975/07/29 評価:★★★☆☆ Amazonで詳細を見る ショートショート の名手・星新一による掌編小説集。 これだけの品質の高い作品を1048編も送り出したことは天才というしかないですが、その...

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  • 『ポアンカレ予想』の直感的理解と整理

    『ポアンカレ予想』 単連結な3次元閉多様体は3次元球面に同相である。 は何を意味しているのでしょうか。 「単連結な3次元閉多様体」とは、穴がなく(単連結)、境界がない(閉じている)、3次元の図形(3次元多様体)のことです。そして命題は、その性質(単連結で閉じて...

  • プレゼントを貰ったときの反応と心理

    プレゼントを貰った。それは5千円位のもので役に立つものではあった。しかしもちろん欲しければ自分で買うので、どうしても欲しいものではなかった。私はその時、「ありがとう」と言ったが、贈り主は全然嬉しそうじゃないと言って怒りだした。 そのとき私は、もちろん感謝しているがプレゼ...

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